一度出来てしまうと改善が難しいのが顔の“たるみ”です。顔のたるみには3つの原因があって、それらの原因に合った3通りの対策があります。軽度のたるみであれば、化粧品で改善することができますが、たるみが重症化するにつれ、美顔器などでの本格的な対策が必要になります。
顔のたるみ対策に早すぎることはありません。顔にたるみが出来てしまう前に、早めのたるみ対策を実行しましょう。
※この記事は筆者と専門家の共同執筆です
肌の構造
顔のたるみの原因や対策を知る前に、肌の構造を簡単に勉強しておきましょう。特に肌のハリや弾力の機能をつかさどる真皮の作りを見てみましょう。
肌は図のような構造をしています。真皮にはコラーゲンとエラスチン、線維芽細胞があります。
コラーゲンやエラスチンは肌の弾力をつかさどる役割があります。伸びたゴムが、元の状態に戻るような機能が弾力で、肌は弾力の機能が正常に働くことで、シワやたるみのないピンっとした引き締まった肌になります。
コラーゲンだけが肌の中に有っても、肌に弾力は生まれません。エラスチンがコラーゲンに結びつきけ、バネのような役目をすることで、初めて肌に弾力が生まれシワやたるみのない肌になります。
そして線維芽細胞はコラーゲンやエラスチンを生成するもととなる細胞です。線維芽細胞が活発に活動すれば、新しコラーゲンやエラスチンが生成され、健康的で美しい肌が保たれます。
たるみの現れる箇所と名称
額やほうれい線は「シワ」が現れる箇所でもあります。「シワケア」と「たるみケア」を同時に行うとより効果的でしょう。
顔のたるみを引き起こす3つの原因
20代の若い世代であったとしても一気に老けた印象を与えてしまうのがたるみです。肌が弾力を失うと現れる「たるみ」は主に3つの原因があります。まず3つの原因を知って、最短で顔のたるみを改善させましょう。
原因①
真皮層内のコラーゲン・エラスチンの減少と、線維芽細胞の生成能力低下
肌のハリや弾力は、肌の真皮にあるコラーゲンやエラスチンが大きな役割をしています。コラーゲンやエラスチンが減少すると肌はハリや弾力を失い顔にシワやたるみを作ります。下記のグラフを見てください。
20歳を過ぎてから、コラーゲン、エラスチン、線維芽細胞の数そのものがグッと下がっていきます。目に見えないだけで、実は加齢は進んでいるのです。
また線維芽細胞は数だけでなく、生成する能力そのものも徐々に失われていきます。新しいコラーゲンやエラスチンが作られず、顔のたるみを作る原因となるのです。コラーゲンやエラスチンが減少し始めたときの初期症状はたるみ毛穴が現れることです。たるみ毛穴が出て来たらエイジングケアを意識し始めましょう。
こんな症状は原因① たるみ毛穴・目元のシワ・口元のシワ・首のシワ |
原因②
基底膜内のコラーゲン減少による表皮と真皮の結びつきの弱化
加齢により肌の表皮と真皮の結びつきが弱くなると、基底膜上で地滑りのように表皮が垂れ下がってきます。これがたるみにつながります。「基底膜」は「表皮層」と「真皮層」をつなぎとめてる役割があります。
基底膜はコラーゲンなどから構成されています。基底膜内のコラーゲン量が減少すると、重力に耐えきれなくなった肌(表皮層)が下へとずれて、顔のたるみとなって現れます。
こんな症状は原因② ほうれい線・マリオネットライン・ゴルゴライン・首のたるみ・目元のくま |
原因③
顔の筋肉の硬化・萎縮
筋肉は加齢や血行不足になると「身体には必要のないもの」と認識され、筋肉が痩せ萎縮し硬化していきます。若い頃は筋肉が萎縮して縮んで肌にたるみやシワが刻まれても、肌の弾力によって、元にピンとした肌に戻ります。しかし弾力が失われると筋肉の萎縮する力の方が強くなり、それがほうれい線などにくっきりと表れてきます。
これまでは間違った知識として顔の筋肉を鍛えてたるみを改善るように言われてきましたが、実は萎縮したり縮まった筋肉をリラックスするケアが必要になります。
この原理を利用したのが美容整形の分野ではボトックスによるたるみ改善です。筋肉にボツリヌス菌を打ち筋肉がダッらっとリラックスした状態にすることで、筋肉の萎縮によるたるみを一時的に改善します。
肌全体(真皮層内・基底層内)のコラーゲンやエアラスチンの減少、線維芽細胞の生成の能力の低下、筋肉の萎縮と硬化といったすべての原因が重なりあって発生する重症のたるみです。
こんな症状は原因② ほうれい線・マリオネットライン・ゴルゴライン・首のたるみ・二重あご |
コラーゲン・エラスチン・線維芽細胞の重要性!
全ての原因に共通しているのが、「コラーゲン」「エラスチン」「線維芽細胞」の数の減少と、「線維芽細胞」の生成能力の低下です。
原因①は「真皮層内」のコラーゲン・エラスチン・線維芽細胞の減少が引き起こしていますし、原因②は「基底層内」のコラーゲンが引き起こしています。さらに原因③は、コラーゲンやエラスチンが減少することで、筋肉の引っ張る力に、皮ふが引っ張る力が負けていることで引き起こされています。
これらのことから、「コラーゲン」「エラスチン」「線維芽細胞」にアプローチした方法が、たるみを改善するのに役立ちます。下記では、たるみの重症度によってお勧めするたるみ改善方法を紹介します。
顔のたるみを改善する3通りの対策
原因①の解決策
ピーリングでコラーゲンとエラスチンの量を増やす
ピーリングは肌表面に溜まった古い角質を、AHAや酵素などの成分をも引いて溶かし、ターンオーバーを促進することで線維芽細胞を外から刺激し活性化させることができます。
肌の表面がピーリングによって一皮むけると、肌は新しい細胞を生み出そうと活発になり、線維芽細胞が新しいコラーゲンを生成し、コラーゲン量が真皮層内に増え始めます。その結果今あるたるみを改善したり、予防することが出来ます。
古い角質が肌に居すわるとターンオーバーが遅れ、線維芽細胞を鈍化させるだけでなく、シミやくすみを排出することができず様々なトラブルをもたらすため、肌の生まれ変わりであるターンオーバーをピーリングなどのスキンケアで手助けしましょう。
しかしこのピーリングによる対策は「たるみ毛穴・目元のシワ・口元のシワ・首のシワ」など軽度なたるみたたるみの初期症状に有効な手段ですが、中程度や重症化したたるみにはあまり効果が期待できません。
ピーリング効果のある洗顔料
候補となる化粧品
点数 | 商品名 | 価格/内容 | 特徴 |
---|---|---|---|
97点 | クリアソープ (フラセラ) | 2,484円 ・石けんタイプ100g ※AHA3%濃度配合 | ・角質ケア ・毎日使用OK ・ドクターズコスメ |
96点 | アルファピニ28 コーラルクリアパウダーウォッシュ (SHELLWOMB) | 通常購入:3,150円 定期購入:2,520円 ・粉末タイプ45g(酵素洗顔料) ※定期購入では3回以上の購入が原則だが、 肌に合わない場合は1回のみでもOK (コールセンターのオカムラさんに確認済) | ・角質ケア ・敏感肌OK ・毎日使用OK |
94点 | HINアクネスラボ ピールソープM (相澤皮フ科クリニック) | 1,944円 ・石けんタイプ100g ※AHA5%濃度配合 | ・角質ケア ・ドクターズコスメ |
90点 | スキンピールバーミニ4種セット (サンソリット) | 1,296円 <お試しセット> ・ミニ石けん4種(15g×4) ※AHA濃度0.6/1.0/2.0% ※ハイドロキノン配合 | ・角質ケア ・美白ケア ・毎日使用OK ・ドクターズコスメ |
- 「クリアソープ」
AHA濃度は1%だと目に見える効果がなく、5%だと刺激が強く荒れることがあると言われています。肌が強いのであれば5%濃度でも構いませんが、効果が目に見えかつ刺激が強すぎないのがいいのなら3%濃度の「クリアソープ」がいいでしょう。毎日使用も可能です。
- 「コーラルクリアパウダーウォッシュ」
「コーラルクリアパウダーウォッシュ」は植物由来の酵素洗顔料で、敏感肌でも毎日使用が可能ですがピーリング効果はマイルドです。マイルドなピーリング効果のため、たるみの改善には時間がかかるかもしれません。敏感肌の場合、ピーリング行為そのものが合わないため、以下で紹介する対策②や対策③を実践した方が、肌に負担をかけずにたるみを改善できるでしょう
原因②の解決策
レチノールで基底膜を強化する
冒頭で示した肌の図にあるように、肌は潤いを保つ表皮と、肌の弾力の役割をする真皮で構成されています。そして表皮と真皮は基底膜と言われるIV型コラーゲンで構成された膜によって結びついています。レチノールはコラーゲンの生成をサポートする働きがあるため、基底層の強化の他、真皮内のコラーゲンの生成にも効果があるため、たるみケアには必ず取り入れましょう。またレチノールによる基底膜や真皮へのアプローチと同時に、表皮にも保湿成分で潤いを与えるとよりハリが生まれるため、保湿成分も補うといいでしょう。
レチノール配合
候補となる化粧品
点数 | 商品名 | 価格 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
97点 | QuSomeレチノA (ビーグレン) | 6,000円 (税抜) | 本製品 ・美容液15g | ・レチノール ・レチノイン酸トコフェリル |
95点 | ラグジュアリー・デ・エイジ (アンプルール) | 1,945円 (税抜) | トライアルセット ・化粧水20ml ・美容液10ml ・クリーム8g ・目元用クリーム2包 ・ナイトマスク1包 | ・純生レチノール (レチノール配合は目元用クリームのみ) |
皮膚科では肌のシワ・たるみ・ニキビ跡・シミに「トレチノイン(レチノイン酸)」が処方されますが、医師の処方箋が必要になります。もちろん効きも強いですが副作用もある成分です。一方、「レチノール」は処方箋なしで購入でき効きもマイルドですが副作用も小さいのです。効きはマイルドといっても確実に肌の真皮層の線維芽細胞に働きかけコラーゲンを生成するため敏感肌さんは慎重に使用しましょう。
- 「QuSomeレチノA」
絶対的に効果が高いのがこのQuSomeレチノAです。通常、ビタミンA配合の化粧品は、他の成分と一緒に配合されメインの成分として扱われることが少ないのですが、これは違います。敏感肌の人には刺激が強く感じることもあるようですが、効果はずば抜けて他の化粧品よりも高いでしょう。
QuSomeレチノAに関しては下記の記事でも扱っています。
- 「ラグジュアリー・デ・エイジ」
ドクターズコスメでアンチエイジングケアアイテムをライン使いできますが、レチノールは目元用クリームのみに配合されています。しかしたるみの気になるところに塗っても問題はありません。有効にトライアルを使用しましょう。
原因③の解決策
高周波美顔器や美容整形でのボツリヌス菌治療
深く、くっきりと肌に現れてしまったたるみは、なかなか化粧品だけでは解決できません。そのため2つのアプローチがあります。
1つ目のアプローチは「筋肉の引っ張る力」を減らすために、美容整形外科で萎縮し硬化した筋肉をほぐすことです。2つめのアプローチは「皮ふの引っ張る力」を増やすために高周波美顔器で、コラーゲンやエラスチンを増やす方法です。それぞれを詳しく見てみましょう。
- 「筋肉が引っ張る力」へアプローチ!美容整形外科でボツリヌス菌注射!
美容整形外科へ行って、ボツリヌス菌注射をたるみの気になる箇所に注射してもらいましょう。そうすることで加齢によって萎縮し硬化した筋肉がもとの状態に戻り、「筋肉が引っ張る力」が減り、「皮ふが引っ張る力」をバランスを保ち、たるみやシワが改善されます。
- 「皮ふが引っ張る力」へアプローチ!高周波美顔器で線維芽細胞を確実に活性化!
真皮層のさらに下の皮下組織まで到達する美顔器は、直接線維芽細胞を活性化し、コラーゲンやエラスチンを増やします。さらに高周波によって発生した熱が、コラーゲンに軽い損傷を与えることで、肌の治癒能力が促され、即効性があることでも知られています。長期的に使用することでピンっと張った肌が定着します。
下記は高周波美顔器「NEWAリフト」を90日間使用した際のほうれい線の変化です。
NEWAリフトはBihadaOtoko.comの専門家がオススメする効果の高い美顔器で、第1位を獲得した商品です。
NEWAリフトに関しては下記の記事でも詳しく紹介しています。
「顔のたるみの原因と対策!男も改善したプロ推奨たるみ化粧品」のまとめ
- 軽度のたるみ
たるみが出始めたばかりで軽症であるなら、ピーリング効果のある洗顔料で、肌の外部からアプローチすると良いでしょう。
- 中程度のたるみ
たるみが深く刻まれ、重症だと感じるならレチノール配合の化粧品で、肌の中にプローチする化粧品を使用すると良いでしょう。
- 重症のたるみ
美容整形外科や美顔器などを用いて、筋肉や肌の深部にダイレクトに働きかける方法をすると良いでしょう。
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- 男の美容に関わる情報をいちはやく取り入れ適切なケア方法や、ケアアイテムを選定しています。2017年度より業務拡大し男女共用アイテムの取扱いも開始し、専門家や研究チームによる検証実験を実行しています。
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