医薬品・医薬部外品・化粧品の違いと、損をしない選択方法化粧品類を購入するときに一度は聞いたことがあるのが「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」という表示です。その違いを知っているでしょうか?

肌の悩みがなかなか治らないという男性諸君はもしかしたら化粧品の選び方を間違っているのかもしれません。化粧品の表示方法を知って、適切で効果のある商品を購入しましょう。

薬事法により3つのグループに分けられる化粧品

普段あまり気にも留めず肌のために商品を購入していますが、実は薬事法により大きく3つに分類されているんです。

美容を目的に作られているのが化粧品、トラブルを解決し治療することが目的の医薬品、そして効果や効能が確認されていますが、あくまで予防の範囲に収まる医薬部外品と呼ばれる化粧品の3つのグループです。効能や効果は「化粧品<医薬部外品<医薬品」*1の順で高くなります。

*1:下記の「CAUTION」もご覧ください。

No1
化粧品

一般的に私たちが一番使用しているのがこの「化粧品」でしょう。薬事法の中では「健康状態の維持」が目的と位置付けられ、効果や効能は緩和です。肌を清潔にしたり、美化したり、健やかに保つことを目的に作られているため、口紅やファンデーションも化粧品に分類されるのです。

スキンケアが目的の化粧品の場合も効果・効能は同様に緩やかであることが条件になっています。しかし薬事法的には「健康状態の維持」以上のことは言えないものの、実際は最近のスキンケア化粧品の中には抗老化などが含まれた機能性化粧品も増えていて改善がかなり期待できる化粧品があるのも事実です。

注意が必要なのは、水に何か少しいれただけでも化粧品と名乗ることも可能なため、改善が期待できる化粧品もあればただの水に近い化粧品もあるのです。そのため化粧品は慎重に選んだ方がいいといえます。

 

No2
医薬品

いわゆる薬が「医薬品」です。トラブルを治療することが目的です。配合されている成分も厚生労働省からの認められており、肌のトラブルを治せる分、効き目も強いため副作用がある場合もあり注意が必要です。医師の監督のもと、用量・用法を遵守する必要があります。

医薬品には、医師が処方するものもあれば、ドラックストアなどで購入することもできる市販薬(OTC)もあります。スキンケアに用いられる医薬品はワセリンや保湿外用剤などが代表的です。

クリニック処方

クリニックで処方される薬は医師の診察を受け、手に入れるため医療用医薬品とも呼ばれ、市販薬よりも成分が多く効き目があるために重大な副作用を引き起こす場合もあるため医師が患者の症状や体質に応じて使用を指示する必要があります。クリニックによっては医師独自のスキンケア化粧品を処方されることもあり、それらはドクターの独自のレシピで作られています。

高濃度のコウジ酸やハイドロキノンなどを用いた美白剤や、精製水に硫黄を溶かしたニキビ用剤などがあります。医薬品の市販薬でも治らないようであれば早めのクリニック受診が無難な選択肢でしょう。

 

No3
医薬部外品

日本が独自に設けた分類で化粧品と医薬品の中間的な位置づけです。厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分(有効成分)が、規定内の濃度で配合されています。「治療」というよりは「防止・改善」を目的に作られています。「薬用」と名の付く商品は医薬部外品に分類されています。

また「肌荒れ」「にきびを防ぐ」「日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ」「皮膚の殺菌」など化粧品のパッケージに記載することが許されているのも医薬部外品です。(「化粧品」にはこれらの表記はできません)

しかし一方で人体に対する作用は緩やかで、化粧品との境目も曖昧なことから「化粧品」も「医薬部外品」も効果は一緒だと訴える医者もいます。

 

有効成分とは?

有効成分とは、医薬品や医薬部外品に含まれている効果や効能が認められる成分のことです。そのため医薬部外品の「薬用化粧品」の中には有効成分が含まれているものもあります。

医薬部外品という日本独自の分類に異議を唱える専門家もいますが、「薬用化粧品」では「医薬品」ほど効果はありませんが「有効成分」により肌トラブルの緩和や予防が期待できることもあります。もし肌のトラブルが改善されないのなら薬用化粧品に買い替えるのも良いかもしれません。

CAUTION2

実は「化粧品(医薬部外品を除く)」の中にも「有効成分」は含まれているのです。しかし「有効成分」と表示できないのです。理由は薬事法で決められた配合量以下であったり薬事法外の組合せだからです。そのためもちろんこれら化粧品は「薬用化粧品」とも名乗れません。しかし「化粧品(医薬部外品を除く)」の中には、製造者が有効成分をたくさん配合したり、何種類もの有効成分を組み合わせたりしてこだわりのレシピに基づいている場合もあります。この場合には「薬用化粧品」よりも優れた効果を発揮する「化粧品」もあるのです。そのため化粧品の成分を確認したりコンセプトを確認したりすることで効果の高い「化粧品(医薬部外品を除く)」を賢く選びましょう。

CHECK
有効成分の表示方法

有効成分医薬部外品の場合は、有効成分はパッケージの最初に記載されています。またその他の成分は「その他成分」として表記されています。しかし「有効成分」が薬事法の決められた配合量でない場合には、有効成分であっても「その他成分」の欄にその他の成分の一つとして記載されます。

例えば写真の医薬部外品(薬用化粧品)の場合、美白の「有効成分」のアルブチンと抗炎症のグリチルリチン酸2Kが配合されています。そしてビタミンC誘導体のビタミンCテトラヘキシルデカン酸も入っていますが、配合量が薬事法の規定に沿っていないことから有効成分としてではなく「その他成分」の欄に記載されています。他にもゲンチアナエキスも抗老化の有効成分ですが配合量の関係でその他成分のひとつになっています。このことから美白や抗炎症の他にも美白やアンチエイジング効果のある薬用化粧品であることが分かるのです。

 

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美肌男教室運営チーム運営メンバー
男の美容に関わる情報をいちはやく取り入れ適切なケア方法や、ケアアイテムを選定しています。2017年度より業務拡大し男女共用アイテムの取扱いも開始し、専門家や研究チームによる検証実験を実行しています。