紫外線による男のシミができる仕組みとシミを消す方法の原理

「なぜシミが肌にできるのか?」「シミや美白専用の化粧品の原理はどうなっているのか?」

その答えを、あなたはご存知ですか？

シミは複数の段階を踏んで、肌の表面に現れてきます。どの段階でシミにアプローチするかによって美白化粧品やシミ化粧品は商品の特徴が変わってくるのです。

シミが出来る仕組みや原理をまず知って、山ほどある化粧品の中から効果的なシミ化粧品や美白化粧品を選ぶ際の参考にして下さい。

メラニンの増加とターンオーバー機能の低下がシミの原因

シミの大敵として嫌われるメラニンですが、もともとは我々人間の肌を紫外線の脅威から守るために存在します。肌細胞にあるDNAは紫外線によって壊れやすく、メラニンが黒い物質となって紫外線を吸収し肌細胞のDNAの崩壊を防いでくれます。

通常、肌が光を浴びると同時に、メラニンを作成して肌のDNAを守れという命令が肌内部に伝達されメラニンを生成しますが、このメラニン生成作業は人が就寝している間にストップするように出来ています。そして役目を終えたメラニンは肌のターンオーバーによって角質とともに垢として肌内部から肌の外部に排出されます。

しかし、何らかの問題によりこのメラニン生成の作業がストップせずメラニンが作られ続けたり、ターンオーバーの乱れによって排出されなくなったりして一か所にメラニンが蓄積されるとそれがシミになって目立ってくるのです。また一か所にではなく肌全体にメラニンが溜まるとそれがくすみになるのです。

メラニンが生成されるまでの３ステージ

メラニンが生成されるまでには以下に示す3ステージを経て、メラニンが肌に現れてきます。美白を目的にした化粧品はたくさんありますが、その違いはどのステージに注目しているかです。ステージ１の段階でメラニンの生成をストップするものもあれば、ステージ２でメラニンをストップするものもあります。

ご自身の美白化粧品を購入する際には、どのステージからメラニンの生成を抑制するものなのか参考にしてください。しかしここで面白いことは、巷の美白化粧品はステージ１とステージ２でメラニンの生成を抑えるものがほとんどです。

つまりシミが出来ないように予防するのが美白化粧品であり、出来てしまったシミには効果は薄いのです。このことからもシミが出来る前の早い段階から美白ケアをすることが、将来のシミ予防に効果的だということが分かりますね。

肌が紫外線を受けると細胞のDNAを守るために、表皮内の細胞ケラチノサイトから「メラニンを作れ」という指令を持った情報伝達物質のエンドセリンなどが分泌されます。

こんな美白成分はSTAGE１でシミにストップをかける！

美白成分

トラネキサム酸
m-トラネキサム酸
t-AMCHA
TXC
カモミラET

STAGE１の早い段階に有効な美白成分がこちらです。

これらの成分は、情報伝達物質が「メラニンを作れ」という命令をしないように抑制する効果があります。情報伝達物質の働きを抑えられれば、メラニンを作るように命令されないため、シミが抑制に期待が出来るのです。

エンドエリンなどの情報伝達物質は、基底層になるメラノサイトに「メラニンを作れ」という命令を伝えます。そうするとメラノサイトでチロシンが生成されます。このチロシンはチロシナーゼと呼ばれる酸化酵素により、反応・変化を繰り返して最終的にメラニンへと変化します。

こんな美白成分はSTAGE２でシミにストップをかける！

美白成分

チロシナーゼを分解する成分

リノール酸
マグノリグナン

チロシナーゼを抑制する成分

コウジ酸
エラグ酸
ビタミンC誘導体
アルブチン
ルシノール
4MSK
プラセンタエキス

ステージ２に効果を発揮する美白成分は、チロシナーゼに働きかけます。このチロシナーゼとチロシンが反応しないようにすることでメラニンを作成させないようにするのです。

チロシナーゼへのアプローチ方法も大きく分けて2つあり、ひとつはチロシナーゼそのものを分解してしまう方法と、もうひとつはチロシナーゼが活動しないように抑える方法です。

チロシナーゼは銅イオンをエネルギー源に活動するため、エネルギー源の銅イオンを奪い取ることでチロシナーゼを抑制しています。

合成されたメラニンが、メラノサイトから表皮細胞のケラチノサイトへ受け渡され、どんどん押し上げられます。ここでターンオーバーが乱れていると、メラニンが蓄積しはじめシミになってしまいます。

こんな美白成分はSTAGE３でシミにストップをかける！

美白成分

ハイドロキノン
トレチノイン
(レチノイン酸)
エナジーシグナルAMP

ステージ３に効果を発揮する美白成分は、ターンオーバーを促進してメラニンを外部に排出したりたり、肌を漂白することで美白します。そのため現在出来てしまった肌のシミにダイレクトに効くのがこれらの美白成分です。

しかし刺激が強かったり、危険が伴う成分でもあります。ビタミンA誘導体のトレチノインは無理矢理ターンオーバーさせるため、十分に成熟していない肌細胞が肌の表面に出てきます。そのため紫外線の弱い未成熟な肌細胞が肌表面にあることになります。これら未成熟の肌細胞は紫外線による防御機能や情報伝達物質の正常な機能も未成熟なため、用法を守らないとさらに紫外線のダメージによりシミが出来てしまう可能性もあるのです。

医師の監督下の元で使用したり、個人輸入でこれらの成分を利用するなら十分な紫外線対策をして利用しましょう。